和紙で感動したお水取り
以前に、ご縁をいただき、東大寺の2月堂のお水取りの行事に何度か伺った事があります。
東大寺の長老のお話を伺う機会をいただきましたときに、修二会に参加する僧侶(練行衆)がその行事の間、和紙で作った着物を着て過ごすことを教えて頂き、実物もみせていただきました。
東大寺のながい歴史にあって、二度までもその大伽藍の大半が灰盤に帰してしまった時ですら、修二会だけは「不退の行法」として、1250有余年もの間一度も絶えることなく、連綿と今日に至るまで引き継がれてきました。
平成26年(2014)には1263回目だそうです。こんな国が他にあるのでしょうか?
鎮護国家、天下泰安、風雨順時、五穀豊穣、万民快楽など、人々の幸福を願う行事で2週間にわたり厳しい行がおこなわれます。
お水取りのお松明が終わってから、2月堂で真っ暗な中練行衆が走ったり五体倒置をしたり読経されている様子を静かに拝見いたしますと、なんと神々しいことか・・・と感動すると同時に、感謝せずにはいられないです。
食べたいものを山のように食べ、やりたい放題している自分と同じ人間なのに、食べるものも決められ、一汁一菜、一日一食、私語も一切禁止・・・・などなど厳しい中、ひたすら世界平和、懺悔をされているその姿に感動いたします。
今、何故か、和紙にご縁をいただいて、あの、薄暗い中で、ろうそくの灯火にうっすらと浮かぶ練行衆の神々しいお姿を思い出しました。
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